第42回県耳の日記念大会(県聴覚障害者協会など主催)は22日、宮崎市の
清武町文化会館でありました。聴覚障害者らをテーマに
ドキュメンタリー映画などを製作している映像作家、
今村彩子さん(35)=名古屋市=が講演し、
約600人が聞き入りました。
今村さんは生まれつき聴覚障害があり、公園は手話通訳を介して進行しました。東日本大震災の
被災地で聴覚障害者を取材した経験から「災害時に音声による避難情報が届かず、
逃げ遅れる危険性がある」と指摘しました。一方で「命に関わる情報に
格差があってはならないが、限界もある。
聴覚障害者が地震の命を守るための防災知識を身に付けることや、災害時に
助け合える関係を近所の人と普段から築くことが大切」としました。
震災後に宮城県内の仮設住宅に入居した聴覚障害者の男性が、身ぶり手ぶりで住民と交流する様子や、
筆談で客の要望を聞き、サーフショップを経営する静岡県の男性を紹介しました。
「手話が分らなくても、工夫すれば気持ちが通じることを教えられた。
健常者や聴覚障害者の枠にとらわれず、これからも
作品をつくっていきたい」と述べました。
(宮崎日日新聞 3月23日 抜粋)
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