美郷町北郷の岡田商店(岡田栄一代表)は、県産原木乾ししいたけを使った新商品
「椎茸パテ」を開発、販売を始めました。細かく刻んだ乾ししいたけを
ニンニクや菜種油とともにペースト状にしたもので、
パンに塗ったり調味料として使ったりいろいろあります。
開発を担当した同商店常務で、岡田代表の妻の光さん(32)は「和洋中、
何にでも合うこれまでになかった商品。幅広い世代の人に
食べてもらいたい」と話します。
同商店は原木乾ししいたけを扱う問屋で、1921(大正10)年創業の老舗です。
結婚を機に家族と携わることになった光さんは、消費や価格の低迷に
苦しむ生産者を見て「どうにかして消費量を増やしたい。
若い世代にも食べてもらえるような新しい売り方が必要」と考えるようになりました。
3年前から開発に着手し、戻す手間が面倒、
というイメージを払拭(ふっしょく)する手軽さや、独特の風味を残すことにこだわり、
原料も県産乾ししいたけ、県産ニンニク、岩塩、
菜種油と必要最低限に絞り込みました。
専門家の助言も受けながら試行錯誤を続け、満足いく形になったのは今年1月です。
製造は宮崎市の食品会社に委託、パッケージや付属の
ミニレシピ集のデザインは自ら手掛けました。
開発にあたり、より専門的な知識を得ようと、だしの知識を持つ民間資格の
だしソムリエ2級も取得した光さんは「乾ししいたけの持つ可能性の
大きさにあらためて気づいた」とさらなる商品開発にも意欲を見せます。
(宮崎日日新聞 4月5日 抜粋)
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