宮崎大農学部畜産草地科学科の1年生53人が串間市・都井岬をこのほど訪問し、
国指定天然記念物の岬馬の生態などを学びました。
県外出身者も入学していることから、県内有数の観光地で、
貴重な動植物が多数発生している都井岬への理解を
深めようと数年前から実施しています。
学生は市文化財専門員で岬馬や都井岬に詳しい秋田優さん(36)の
ガイドに熱心に聞き入りました。
秋田さんは「岬馬は芝が豊富な春、夏に子育てしないと丈夫に育たないから
春に出産するが、生まれて1年以内に3分の1は死ぬ。
都井岬全体の餌の量は毎年変わらないため、
自然と100頭前後に落ちつく」と伝えました。
「牧場の中で買われている家畜馬と違って、都井岬は馬本来の姿を見ることができる。
岬馬を通じて馬の野生の社会を学ぶことが、家畜馬の
飼育技術向上にもつながる」と強調しました。
学生はガイドの合間に、今春生まれた「春駒」や草原植物などを写真撮影していました。
愛知県日進市出身で初めて都井岬を訪れた小島健太郎さん(20)は
「牧場以外の場所で生きている馬を見たのは初。ガイドを聞き、
自然と共生している岬馬の奥深さを知ることができた」と話していました。
(宮崎日日新聞 5月3日 抜粋)
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