宮崎市清武町の県立みなみのかぜ支援学校小学部4年の佐多涼介君(9)は、
トランポリン技能を認定する日本トランポリン協会の
「バッジテスト」5級に初挑戦で合格しました。
自閉症の佐多君とトランポリンとの出会いのきっかけをつくった
児童発達支援センター「わかば園」(同市山崎町)は
「自閉症の子どもにとって、試験などで
決められた技を決められた順に披露することは難しい。合格は本人の努力と
周囲の支えがあったからだろう」と成長を喜んでいます。
佐多君がわかば園にあったトランポリンに興味を持ち、遊び始めたのは4歳の時でした。
夢中で跳び続ける姿を見て、母伏見子さん(38)はほどなくして
宮崎トランポリン教室(杉本美智子代表、120人)に通わせることを決めました。
「ほかの生徒に迷惑を掛けるのではと不安だったが、
周囲が温かく見守ってくれて、気兼ねなく続けることができた」と
伏見子さんは話していました。
初級に当たる5級の試験は5日に小林市であり、10の技を決められた順序で行い、
足を抱えて跳んだり、体を半回転させたりする基本動作を
安全にできるかどうかが判定されました。
教室でこつこつ練習してきた佐多君は緊張することもなく、
ほぼノーミスで試験を終えました。
指導する杉本代表(50)は「佐多君はとにかく跳ぶのが好きだということが
見ているだけで伝わってくる」、伏見子さんは
「好きなことに一生懸命取り組むことが、子どもの成長に
つながることが分かった」と話していました。
トランポリンを通して自分の番が来るまで待つことなど、
社会性も身につけているといいます。佐多君は「跳ぶのは楽しい。
4級も頑張りたい」と次の目標を見据えていました。
(宮崎日日新聞 7月29日 抜粋)
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