日向市の富島高(大山江里子校長、588人)の3年生が
企業について学ぶ授業の一環で、
雑貨店「pastime(パスタイム)」の運営に挑戦しています。
企業に関わる公的な手続きから商品の企画や仕入れ、接客などこれまでの学習内容を
実践に移すことで理解を深める狙いです。夏休み期間を中心に試験的に営業中です。
雑貨店は、国道10号沿いの門川町門川尾末にあるビルの2階に1日にオープンしました。
白と黒を基調にしたおしゃれな雰囲気の店内には、生徒手作りの芳香剤や
アクセサリーなどのほか、キッチン用品や文具など主に
女性をターゲットにした商品が並びました。
高校生が小学生に指導する自由研究お手伝いサービスや簿記講座などの
有料サービスも用意しました。経理、営業、生産などそれぞれが
担当者を置き、店舗運営に当たっています。
運営するのは生徒商業研究班の18人です。例年取り組む商業研究の
テーマを決めるにあたり「商業高校に在籍している私たちからこそ
できる事がしたい」と、社長を務める山本果林さん(18)を
中心に6月から企業に向けて動き出しました。
税務署や会計事業所、労働基準監督署などに橋を運び必要な手続きなどを
学習後に実行しました。店名には「気晴らし(pastime)に
立ち寄ってもらえる空間にしたい」との思いが込められています。
店舗は、新光産業(門川町)が無償で提供しています。
副社長の細川美希さん(17)は「多くの人にできるだけ安く買ってほしい、
と思いつつ利益を考えるとそうもいかない」と値段設定の難しさを実感していました。
山本社長は「授業で学んだことでも実際に行動する想像以上に大変で難しいが、
メンバーの商業の知識を最大限に生かせている」と手応えを話しました。
(宮崎日日新聞 8月20日 抜粋)
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