神楽の継承に生かしてもらおうと、
宮崎市の市民団体「ムーンビングウェイブス」(吉岡けい子代表、5人)は
神楽の舞い方や太鼓のたたき方などを動画や写真で紹介する
インターネットサイト「神楽の伝承大百科」開設しました。
県内外の人に神楽の魅力を知ってもらうとともに、
正しい舞を後世へ伝承するのが狙いです。
サイトでは高屋神社(宮崎市)、銀鏡神社(西都市)、新田神社(新富町)の
基本演目を取り上げ、舞やリズム、構え方などを動画や写真などで紹介しました。
衣装を身に着けて踊る正式のものと、手足の動きが分かりやすいよう、
黒いTシャツとズボン姿で踊る2パターンの動画を掲載しているほか、
リズムを説明する際は「タンタコ」などと実際の稽古と
同じ擬態語を使うよう工夫しています。
吉岡代表は3年前から県内の神社に残る神楽の調査を開始しています。
保存会員や教育現場から、「学習塾に通う児童が多くて指導する時間が取れない」
「伝統芸能を子供に教えたいが、教え方がわからない」などと
悩みを聞くようになり、サイトを立ち上げました。
高屋神社神楽保存会の後藤尚武会長(70)は「高屋神社の神楽を
知ってもらうとともに、舞い手になりたい子どもが
増えれば」と期待しています。
サイトは今後、神社の稽古や小学校の地域学習などと活用してもらう予定です。
吉岡代表は「世界中の踊りとの共通性を発見する機会にもなる。
多くの人に見てもらい、神楽が途切れることなく
伝承されればいい」と話しています。
(宮崎日日新聞 9月30日 抜粋)
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