魅惑的で華やかでもあるビゼ「カルメン」を編曲したF・ボルヌによる
「カルメン・ファンタジー」の後、
アンコール曲として演奏された「ふるさと」に
思わず涙腺が緩んだ。
おととい、宮日音楽コンクール表彰式であったUMKプレゼンツ特別演奏。
サクソホン奏者の村田祐和さんが小1時間に及ぶ
演奏に続いて奏でた曲だ。
日本人ならばメロディーが耳に入ると同時に
「ウサギ追いしかの山~」の
歌詞に変更される交響曲である。
村田さんは日向市出身、東京芸大から同大学院を修了。
日本管打楽器コンクールで審査員満場一致の1位。
ソリストもしくはオーケストラのサクソホン演奏者として
おもな楽団と共演を重ねている。
その人にして初めて挑んだ宮日音楽コンクールは予選落ちした。
ほろ苦くてもアイザックスターンの名を冠じた
ホールに立ったことは貴重な経験に
なったという。
アンコール曲の選挙は同じく表彰式に先駆けて演奏した
みやざきジュニア特別賞など受賞した音楽家の卵たちへの
激励でもあったはずだ。
ふるさと3番の歌詞には「こころざしをはたしていつの日にか帰らん」
とある。コンクールから巣立った彼ら、
彼女らがふるさとのホールで満場の聴衆を前に歌を、
ピアノを弦楽器を、管楽器を、打楽器を演奏する日を楽しみに
待ちたい。
(宮崎日日新聞 11月25日 抜粋)
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