串間市で甘藷(かんしょ)畑の裏作として昨年度から試験栽培を始めた麦の収穫が
このほどありました。11月下旬に種まきした麦は順調に生育しました。
今後、みそやしょうゆの業者にサンプルを送るなどして、
品質や適性を調査しました。収穫後の畑で育てた
甘藷の品質も調べていきます。
甘藷を植えない11月から4、5月までの畑の有効活用をしようと、
JA串間市大束食用かんしょ産地再生協議会(清水豊文会長)が
市の補助を受けて麦栽培に取り組んでいます。
同協議会の木村久男委員(53)が所有する同市大平の30アールのほ場が実験場です。
種まきした普通小麦と裸麦は約5ヶ月半で高さ約90センチに成育しました。
収穫作業は、稲作農家の協力を得てコンバインで麦を刈り取りました。
4月の長雨の影響で穂がやや黒ずんだが、ほぼ計画通りの
約1200キロを収穫しました。麦は出荷せず、提供先の
業者らと連携し、将来性を検証していきます。
麦わらは家畜の餌として畜産農家に提供します。農畜産連携が図られ、
甘藷の連作障害防止につながる可能性もあるため、今年は
麦の植え付け1ヘクタールに拡大する予定といいます。
木村委員は「串間の麦で、うどんやみそ、しょうゆなどが造られたらいい。
実現すれば一つの町おこしにつながるのではないか。麦栽培が甘藷の
品質向上につながることも期待したい」と話しました。
(宮崎日日新聞 5月19日 抜粋)