市民ボランティアが中心となり、宮崎で今まで上映されてこなかった映画を
見たいと始めた「宮崎映画祭」が、今年で20回目の節目を迎えます。
1995年の第1回の映画祭では、都城出身の俳優”
永瀬正敬”さんや
女優の”
鈴木砂羽”さんなどを招き、県内未公開の新作や名作の上映に
約3000人が来場しました。
長年携わってきた映画祭代表の臼井さん(48)は「
映画祭が始まった頃
宮崎では、その年の『ベスト10』に選ばれる作品のうち
半分も見られない時もあった。開催は映画ファンとして、とてもうれしかった」
と振り返っています。
98年に行われた第4回ではフィルムをきちんと投影できないトラブルもあり
ゲスト俳優の”
大杉漣”さん、”
堀部圭亮”さんらが急遽ステージで修理の約30分間
トークを披露してくれました。
2001年には映画祭実行委員会を母体として宮崎市に映画館「宮崎キネマ館」を
開設し、メイン会場となりました。
宮崎キネマ館の内部↓
宮崎に多いサーファーを呼び込もうと、サーフィンのドキュメンタリー映画を
放映した際は、約30人ほどしか来場者が来なかったハプニングもありました。
反対にえびの市出身の黒木監督(2006年没)を招き
監督の戦時体験に基づいた映画「美しい夏キリシマ」を取りあげた
2002年は、500人収容の宮崎市民プラザ・オルブライトホールが満席になりました。
急遽、キネマ館でも上映し、多くの人がスクリーンを見つめました。
主に、宮崎市からの補助金と、チケットの販売収入で運営してきた。
臼井さんは20年間続いた理由について、「
行政に頼り切らず、ボランティアスタッフの
手弁当でやってきたからだと思う」と語っています。
同様の映画祭が、自治体からの補助金の縮小をきっかけに終わる例もあります。
「
宮崎に映画好きがいる限り、スタッフは集まり続けるし、映画祭も続く。
今後も、皆で意見を出し合ってよい作品を上映し続けたい」と意気込んでいました。
ちなみに豆知識
●今年の第20回宮崎映画祭は来月7月5日開幕。
●宮崎市橘通東3の宮崎キネマ館(11日と13日)と
同市橘通西1のオルブライトホール(12日)の2会場で開かれます。
19作品を日替わりで1日2本から5本上映します。
●宮崎キネマ館では17作品を1日4作品から5作品ずつ上映。
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