串間市笠衹(かさぎ)地区にある笠衹神社参道入り口の鳥居が25日、
21年ぶりに新調されました。
地区民の鈴木さん(59)が材料となる杉を寄贈。
住民約15人と力を合わせ、高さ、幅ともに約5.2メートルの鳥居を建立しました。
同神社は同市と鹿児島県志布志市にまたがる
笠衹岳(444メートル)の山頂近くにあります。
古くから畜産の神として南那珂、曽於住民らから信仰を集めてきました。
現在、38戸のうち約4割が和牛繁殖農家で
「
和牛の里」として知られる笠衹地区にとっても同神社は
非常に大切な存在となっています。
毎年12月に繁殖農家がわらを持ち寄り、
長さ約15メートルのしめ縄を作って鳥居に飾り、
4月には山頂で焼き肉フェスティバルを開催しています。
父親の故・友七さんが繁殖農家だった鈴木さんも、同神社に対する思い入れは強く、
散歩のときにいつも目にしていた鳥居が老朽化していることが
ずっと気がかりだったそうで「
還暦を機に地域貢献したい」と、
鳥居の新調に踏み切りました。
鈴木さんは同地区にある樹齢80年以上の杉を伐採し材料を用意しました。
この日、住民らの協力を得て、クレーンを使い鳥居を建立しました。
役目を終えた古い鳥居は、神事を行った後に撤去しました。
市職員として38年間働き、3年前に退職した鈴木さんは
「
お世話になった串間や笠衹のために、何か役に立ちたいと思っていた。
立派な鳥居が完成し感無量。これからも地域活性化のために活動していきたい」と
話していました。
宮崎日日新聞 1月28日より抜粋
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