延岡市の九州保険福祉大で最高齢の卒業生が誕生しました。
同大学通信教育部社会福祉学部の坂口さん(80)=西米良村村所=が19日、
同大学を卒業しました。
傘寿で迎えた学士号取得に、坂口さんは「
達成感でいっぱい。
家族と同級生に支えられたおかげ」と喜びを語りました。
中学卒業後、父親が急死したため進学を断念して就職した坂口さん。
同村役場など経て村議も2期務めました。
しかし、勉強への夢は諦めきれず、65歳で宮崎東高通信制を卒業。
さらに孫の大介さん(20)の医学部挑戦を聞いた時、その姿に刺激を受け、
大学受験を決意しました。
晴れて大学生になってからは、レポート作成のため毎日3時間は机に向かい、
年10日ほどのスクーリングなど精力的にこなしました。
坂口さんは「
記憶力が若い時と違って落ちており苦労したが、日々の勉強量でカバーした」
と振り返っていました。
学位記授与式・修了証授与式には親族4人が訪れました。
妻ノブさん(73)は「
毎日午後11時まで勉強していた。
本当によく頑張ったと言ってあげたい」。
孫で宮崎大医学部2年生の大介さん=宮崎市=も「
80歳にもなって、
やる気と体力がよく続いたなと驚く。祖父ながら偉いとおもう」とたたえました。
学位記を手にした阪口さんは高齢化が進む村の現状を挙げ
「
大学で学んだ福祉の知識を村のために役立てたい。
それが支えてくれた人への恩返しになる」と笑顔で話していました。
宮崎日日新聞 3月25日より抜粋
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