大好きなコーヒーの奥深さを広めつつ、地元活性にも貢献したい、そんな夢実現のため、
還暦を前に一念発起して準備を進めてきた日南市東弁分の清水泰博さん(61)が
10日、同市飫肥5丁目にコーヒー専門店「塒珈琲(ねぐらコーヒー)」を開店しました。
住民たちが本格的なコーヒーを楽しみ、城下町を歩く観光客が
憩える場になってほしいと願っています。
豊かな味や香りで心を満たすコーヒーの愛好家という清水さんは、
店舗巡りだけでは飽き足らず、年齢とともに
県南にあまりない専門店への思いが強まりました。
出店準備に入ったのは60歳手前でした。資金面などの不安もあったが、
夢実現のため3年前に宮崎市職員を早期退職しています。
都内有名店に宮崎から2年間通って焙煎(ばいせん)技術を学び、
日本スペシャリティコーヒー協会認定資格も取りました。
コーヒーの雰囲気に合うだけでなく、観光客が休憩所として利用すれば城下町全体の
回遊性も高め日南の地域振興にも貢献できると期待し、飫肥に出店しました。
店舗は飫肥杉をふんだんに使って空き倉庫を改装し、
ぬくもりある空間を創出しました。
店名は「ねぐら=家庭」でもコーヒーを楽しんでほしいという意味を込めています。
メニューはコーヒーのみです。質にこだわり、ブラジルやエチオピアなど
5カ国から国際的な認証を受けた豆を、400万円近くする機械で焙煎します。
1杯450円または480円で、店内で飲めるほか、豆も販売しています。
2階は、地元会合にも無償で貸すといいます。
開店初日は温かい雰囲気の店舗に多くの住民らが訪れ、清水さんこだわりの一杯の
味と香りを満喫しました。清水さんは「地域に根差した店舗にし、
コーヒー文化を広げたい」と意気込んでいました。
(宮崎日日新聞 4月12日 抜粋)
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