日南市・旧飫肥農学校の1941~43(昭和16~18)年卒業生でつくる
若藤会(松田正照世話人)は、同校跡地の星倉第1公園(日南市星倉)に
フジを植えてから今年で10年目を迎えるのを祝い、
記念碑を建てました。
会員の高齢化でフジの手入れなどが年々難しくなっている中、
末永く育ってほしいという願いを碑に刻み込みました。
同会は2006年、樹齢千年を超えるといわれる埼玉県春日部市の
国指定天然記念物「牛島のフジ」の幼木を取り寄せて同公園に
植栽しました。淡い紫色の花が色づく4月になると毎年、
同窓生らで集まっては旧交を温めてきました。
だが、同会は生きている会員11人のうち元気なのはたった3人にまで高齢化しています。
フジの鑑賞会や手入れは年々難しくなってきています。フジの維持に
危機感を募らせる若藤会は18日、植栽から10年の
節目を迎えるに当たって記念碑を建立しました。
費用を会員で出し合い、フジを植栽した日付や
現会員の名前などを記しました。
翌19日は10回目となる「藤を観て語る会」を同公園で実施しました。
会員では松田さん(92)が唯一参加して知人・友人らとともに
薄紫色の花を楽しみました。
松田さんは「植物は人間と同じで、かわいがるほどよく育つ。公園を日南の
観光スポットにして、フジを(後世に)100、200年先も
残してもらいたい」と語っていました。
旧飫肥農学校は後に旧日南農林高校となり、統廃合を経て
現在は日南振徳高校になっています。
(宮崎日日新聞 4月22日 抜粋)
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