日南市大窪の寺村地区に伝わる2体の釈迦像を祭る「お釈迦様祭り」が4月26日、
同地区公民館で開かれました。
住民らは釈迦像が祭られている社を飾り付け、像に甘茶を掛け無病息災を祈りました。
かつて同地区にあった寺に祭られていた釈迦像。
寺が廃止になった後も、地元住民によって100年以上守られてきました。
同日は朝から、大窪幸齢者クラブの会員らが約2時間かけ
高さ40センチの台に載せられた社の屋根を
カヤに見立てたアザミの花やラン、フジ、アマリリスなどで飾り付けました。
飾り付けを終えた社にはスイカズラを煎じてできた甘茶が注がれ、
辺りには春の野の花と甘茶の甘い匂いが立ちこめました。
住民たちは、竹でできた小さなひしゃくで甘茶をすくい、
年齢の数だけ高さ約15センチの釈迦像に掛け、無病息災や家内安全を祈願。
その後、持ち寄った煮付けや団子、ヤマウドの酢漬けなどの料理を囲み、
祭りを祝う直会で親睦を深めました。
朝から準備に追われたという安藤光子さん(70)は
「地区のみんなが集まる祭りは毎年楽しみにしている。
これからも地域住民で守っていけたら」と話していました。
宮崎日日新聞 4月28日より抜粋
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