小林市野尻町戸崎川の大正橋周辺で29日、
ホタル観賞の夕べ(野尻小学校区町づくり協議会、戸崎川愛好会共催)が始まりました。
同町東麗の中神澄義さん(66)が1人で保護に取り組み、住民だけが知る
隠れたホタルの名所だったが、地域活性化を目的に今年初めて観賞会を
開催しました。来週末までが見頃です。
10年前、日没後まで農作業していた中神さんが、戸崎川に流れ込む水路で
15匹ほどのホタルを偶然発見しました。幼少期に数多くのホタルが
乱舞していた光景を思い出し、保護に取り組むことにしました。
専門家から助言を受け、約100メートルの水路を
自費で購入した2トントラック2台分の石を投入しました。
餌となるカワニナを集めて水路に放つなどして、
ホタル成育に適した環境を整備しました。
2年後には水路を舞うホタルの数が増え、戸崎川でもホタルが
乱舞するようになるといいます。最も多いときには、
川沿いの木々がイルミネーションのように輝いて見えることもあり、
住民の話題になっていました。中神さんの取り組みや
評判を知った同協議会の大畑孝壺会長が
観賞会の開催を提案し、交通規制の手続きや駐車場の
確保など準備を進めてきました。
中神さんは「個人の力だけではイベントは開けない。多くの人に野尻町のホタルを
見てほしい」と期待しています。大畑会長は「ホタルの名所として野尻町が
話題になることで、住民の心の活性化につなげたい」と話しています。
(宮崎日日新聞 5月30日 抜粋)
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