樽に貯蔵したような木の香りを焼酎にまとわせる
飫肥杉グッズ「+(プラス)30スギ」を、
下尾エンタープライズ(下尾元社長、日南市)
と谷材木店(谷啓一郎代表、同)が
共同開発した。
日南市は九つの蔵元を抱える県内随一の「焼酎どころ」で、
飫肥杉は旧飫肥藩時代から長らく地元経済を支えた。
いずれも名産ながら消費低迷が叫ばれる今、双方の
良さが引き立つグッズで注目を集めたい。
「+30スギ」は「味の違いが分かる30歳すぎの落ち着いた人」
をイメージして命名。
飫肥杉を半年から1年ほど自然乾燥させ、長さ7㌢に四角柱に加工し
焼印を入れたもの。
焼酎に漬け込むと木の風味が移り、飲み口が優しくなる。
ストレートやロックで飲む場合、3日ほど漬け込めば十分で、
白ワインにもマッチする。
価格は2本で540円。
今月から販売を始めた。
地元油津でイタリア料理店GENを営んでいる下尾社長(33)は
「リキュールを入れるなどして芋の風味を消す飲み方が増えている」
と焼酎の存在感低下を懸念。
中学時代の家庭教師だった谷代表(42)に協力を仰ぎ、数年かけて
「+30スギ」を開発した。
これに共感し、同市の京屋酒造(渡邊眞一朗社長)は「+30スギ」
の活用を検討中。
渡邉社長は「焼酎の勢いが以前ほどなくなり、樽の香りがする
蒸留酒がブームになりつつある。そんな中で飫肥杉の和の
テイストを持った焼酎を手軽に味わえる「+30スギ」は、
焼酎の販売促進につながる可能性がある」と
期待感をにじませる。
下尾社長は「焼酎に高級感が出るので「プチぜいたく」にうってつけ」、
谷代表は「地元らしさたっぷり」と勧める。
問い合わせは谷材木店℡0987(22)2014
(宮崎日日新聞 9月9日より抜粋)
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