都城市教委は20日、同市高城町穂満坊の軍人原遺跡から出土した土器の破片が
縄文時代草創期(1万5千~1万3千年前)に造られたとみられ、
県内でこれまで確認されている土器の中でも最古の者であると発表しました。
発掘された土器の破片は3点で、長さ各1~3センチ程度。
桜島薩摩火山灰(約1万2800年前)が積もってできた地層の下から見つかりました。
焦げ茶色で製作技術が未発達な段階のためか「焼き」が甘く、
表面がぼろぼろになっています。
写真右が土器片、写真左が細石器↓
市教委によると、これまで県内で見つかった土器で古いとされる
同市山之口町の王子山遺跡(約1万3千年前)や宮崎市の上猪ノ原遺跡(同)の物より、
さらに過去の時代に造られた可能性が高いといいます。
軍人原遺跡は都城市高城運動公園内にあり、屋内競技場建設のため
7月から予定地内の約500平方メートルで発掘調査を実施。
約1万年前に使われたとされる調理場跡のさらに深い所から、
今回の土器が見つかりました。
同じ場所からは、旧石器時代にやりの刃として使われたとみられる細石刃の破片も出土。
調査を担当した市教委文化財課の加覧主査(33)は
「
時代が旧石器時代から縄文時代へどのように変わっていったのか、
知るための資料になる」と話しています。
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