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新富町 児湯西都の課題 [新富町]






 畜産のみならず地域経済全体に大きな被害をもたらした口蹄。

終息から4年が過ぎた今、県内最大の被災地となった都農、

川南の両町でどれほど復興が進んでいるのか、

地域内で声を聞いて回りました。

 2010年4月、口蹄疫の第1例が確認された都農町。

同町で再起し、2年前の全国和牛能力共進会で優等首席を獲得するなど和牛繁殖の

スぺシャリストとして知られる永友浄さん(70)をまず訪ねました。

子牛価格が高く好景気かと思えば、そうでもないといいます。

 「環太平洋連携協定(TPP)が妥結されれば若い人が大金を使ってまで

農業をやらなくなる」。価格が高いのに繁殖農家、頭数、競り市が

減っていくのを見てきました。

「これで価格が安くなればどうなるのか・・・」と懸念。

「中央の政治家は地方の農家の実態を知らない」と嘆きます。

 続いて口蹄疫からの復興拠点として同町が整備した道の駅「つの」に足を運び、

テナントを運営している農業、黒木国彦さん(53)から話を聞きました。

テナントでは自家農園で作った梅やミカンを使った

スイーツなどを販売しています。

 昨年夏のオープンからの来場者が100万人に到達する人気ぶりを見せる同駅。

だが黒木さんは「4月の消費税アップもあって来客数は

落ち込んでいる」と困り顔。

「国や政治に頼ってはいられない」

 畜産の一次被害だけではなく商業面での二次被害も大きかった川南町の商工会を

訪ねました。「商店街の道路工事が終わったと思ったら口蹄疫、

そして東日本大震災。三重苦だった」。

そう振り返ったのは魚や野菜、酒などを販売し、同町名物「トロントロン

軽トラ市」の事業委員長を務める市木原進さん(57)です。

 「当時に比べれば飲食店もにぎわってきている」が、ちまたで

言われるようなアベノミクスでの好景気は感じていません。

「復興は道半ば。国、県も復興の施策を

暖めないでほしい」

 同町で料亭のおかみをしている和田直子さん(55)は「忘年会シーズンなのに

選挙があり、人が街に出なくなっている」と話します。

 同町の農村部で話が聞けたのは、独自ブランドの豚を生産している日高義暢さん(35)。

「好景気になれば農産物も売れています。アベノミクスに期待している」と話すが、

一方では「豚肉の価格が高いので今はいいが、円安の影響で飼料代が

上がっている」とコスト増の懸念を明かします。

 TPPで豚肉の関税が撤廃されれば安い外国産が国内で大量に出回ると想定されるが、

日高さんは「国に守ってほしいという思いはあるが、外国産に

太刀打ちできるブランドづくり、低コスト生産に

努めることも必要」。

今月には韓国で口蹄疫が発生しており、

防疫でも気は抜けません。

日高さんは「国、県には検疫などの水際対策をしっかりお願いしたい」と

力をこめました。


宮崎日日新聞12月10日より抜粋






タグ:口蹄疫復興
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