宮崎交通(宮崎市)の路線バスを乗っ取り、人質強要処罰法違反の罪に問われた
住所不定、無職佐藤成一被告(45)の論告求刑公判は24日、
宮崎地裁で開かれ、検察側が懲役8年を求刑し結審しました。
判決は2月20日です。
論告で検察側は「
犯行は卑怯かつ凶悪で、被害者には不眠や対人恐怖など
心身異常を訴える人が続出している」と指摘しました。
その上で「
社会に与えた衝撃も大きい。反省の情も全くなく、再犯の恐れが極めて高い」
と訴えました。
弁護側は「
当時の責任能力には疑いがある。
過去にはうつ病や適応障害との診断を受けており、
大胆かつ危険な犯行は死刑になる目的以外になく、通常の判断能力と比べ異常と言える」
などと述べ、寛大な判決を決めました。
結審前に佐藤被告は「
死刑になりたいとの思いは変わっておらず、
現状のまま社会復帰しても必ず殺人を犯す。ただ、今の思いが
精神疾患を原因とするならば治療し、事件前のように働きたいと思っている」と
話しました。
起訴状などによると、佐藤被告は5月11日午後10時ごろ、
九州自動車道都城インターチェンジ付近を走行中の路線バスを乗っ取りました。
その後、えびの市でバスを停車させ、運転手ら4人を人質にとり、
警察官に育ての親を連れてくるよう要求したとされます。
宮崎日日新聞 12月25日より抜粋
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