県が自殺対策の一環として取り組む「こころの健康サポーター」養成講座は9日、
高鍋町の高鍋保健所でありました。
心の不調に気付き、適切な支援につなげる声掛けの方法などを学ぶ講座で、
性別や年齢に関係なくさまざまな客に接し、会話しながら髪を切る
理容師を対象に開催し,支援のポイントを学びました。
延岡市に続いて2回目の開催で、県理容生活衛生同業組合児湯支部の
理容師約20人が参加して初めに、県福祉保険化の職員が県内の
自殺の現状を説明しました。
最多394人を記録した2007年以降、自殺者は減少しているが、自殺未遂者は
その10倍近くいることや、男性は30~60代、女性は70~80代が
多いことなどが示されている。
その後、宮崎市を拠点に自殺防止活動に取り組む市民団体「ヘルプラインいのち」
(寺原國子代表、11人)のスタッフ2人が寸劇を披露。
悩みを抱えて沈んだ表情の客に理容師が気さくに声をかけ、何げないやりとりから
相談窓口を紹介するまでの流れを演じました。
寺原代表(63)は「相手の話に耳を傾け、正しい情報をさりげなく伝え、
温かく見守ってほしい」と語り掛けました。
参加した同組合児湯支部長で同町高鍋町の理容師、染谷正弘さん(71)は
「6年前にうつ病を発症し、接客中にお客さまから励ましや助言の
言葉をもらって何とか克服できました。今度は経験者の立場から
誰かのお役に立てるよう努めたい」と話していました。
宮崎日日新聞 2月14日より抜粋
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