東九州自動車道の大分-宮崎は21日、全線開通しました。
最後の区間となった大分県佐伯市の佐伯-蒲江(20・4キロ)が同日開通し、
記念式典を実施しました。
両県の行政や地元住民ら関係者が集まり大きな節目を盛大に祝いました。
開通により大分、宮崎市役所間が約2時間50分で結ばれ、
観光、物流、産業、防災などでさまざまな効果が期待されます。
式典は一般開放に先立ち、佐伯-蒲江間の佐伯堅田インターチェンジ(IC)近くの
佐伯市総合体育館で開催されました。
太田国土交通相をはじめ、大分、宮崎県両知事、県議会議長、地元政財界関係者ら
約500人が出席しました。
太田国交相は「
地域の悲願。開通により、企業立地の加速や
観光交流の促進など効果は計り知れない」とあいさつしました。
式典に引き続き、出席者らは高速道路上に移り、
テープカットやくす玉割りで祝福しました。
警察車両やバス、トラックなどのパレードもあり、
高速道路上に集まった地元住民らと喜びを分かち合いました。
午後5時に一般車両の通行が可能になると、ドライバーが次々と
「
走り初め」に押し寄せました。
佐伯-蒲江は暫定片側1車線で総事業費は約763億円。
国が整備したため、佐伯-延岡南約67キロが無料区間になります。
通行料金は普通車で
大分-宮崎西3870円、
大分-延岡1440円、
大分-都城4780円など。
開通により大分-宮崎の所要時間は、
東九州道が未整備だった1988(昭和63)年当時の
5時間25分と比べ2時間35分短縮。
さらに大分、宮崎、九州自動車道とつながることで九州を循環する高速道路網になります。
観光地への周遊や農畜水産物の輸送、災害時の避難ルートの役割に加え、
企業立地の促進、救急医療体制の充実などが期待されます。
東九州道は北九州市から大分市、宮崎市を経て鹿児島市に至る約436キロ。
佐伯-蒲江開通後の供用率は78%になります。
2016年春に福岡県の椎田南-豊前(7・2キロ)がつながれば、
北九州市から宮崎市間約300キロが前線開通します。
一方、宮崎市以南の県南区間は北郷-日南(9キロ)が17年度に開通予定です。
清武南-北郷(17・8キロ)の開通時期は決まっておらず、
日南-志布志(約40キロ)は事業化のめどが立っていません。
東九州道の整備要望は1966(昭和41)年に本県をはじめ、
福岡、大分、鹿児島4県と北九州市などが東九州自動車建設促進協議会を設立して開始。
87(同62)年に国の予定路線に追加され建設が決まりました。
宮崎日日新聞 3月22日より抜粋
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