日本総合研究所調査部主席研究員で「里山資本主義」提唱者として知られる
藻谷浩介さん(50)の講演会(同実行委主催)が6月3日、
串間市市木公民館でありました。
市木に移住している住民や、まちづくりに興味のある約130人が参加し、
熱心に聞き入りました。
藻谷さんは国立社会保障・人口問題研究所の予測データなどを示し、
日本や串間の未来について語りました。
2010~20年の10年間で串間市の0~14歳は520人減、
15~64歳は2550人減、65歳以上は10人減ると伝えました。
一方、東京は0~14歳が6万5千人減、15~64歳は34万1千人減るが、
65歳以上が56万2千人増加すると指摘。
「高齢者が急増する都会は医療費の増加で財政破綻する。
地方に若い人が残る仕組みをつくることが必要」と語りました。
観光地として有名な静岡県熱海市、神奈川県箱根町でも
高齢化が進んでいることを例に挙げ、
「築地市場(東京)から仕入れた物をお客さんに提供しているから地元にお金が回らず、
若い人の雇用が生まれない」と強調。
「地方を活性化させるためには地域で消費し、
お金を循環させることが大切だ」と伝えました。
具体的には串間市民1人当たりの年間消費額80万円のうちの1%、
約8千円市内消費額が増えれば、1億5千万円の経済効果が出ると指摘。
「1億5千万円で年収300万円の50人の雇用が生まれる」と訴えました。
宮崎日日新聞 6月9日より抜粋
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