延岡市北浦町の市振地区で8月14と15日開かれる盆踊りで、
同地区子ども会(渡邊裕子会長)の子どもと保護者20人が
地域に伝わる盆踊り「ちんかん」「笠踊り」を披露します。
指導していた「市振もじり踊り保存会」が解散後、
今年も子ども会が主体になり1ヶ月前から週1回練習を重ねてきたもので、
子どもたちは「本番では間違えないよう上手に踊りたいです」と意欲的です。
同保存会の初代会長の北林富輝子さん(72)によると
同地区には10種類の盆踊りがあり、現在伝えられているのは5種類。
「ちんかん」「笠踊り」は延岡藩主が参勤交代の際、
供をした北浦の水夫たちが播磨国(現・兵庫県)で
農作業をしながら習い覚えたのが始まりといいます。
いずれの踊りも地元の歌い手でつくる音頭会の歌う音頭に乗せ、
太鼓を交えて踊られます。
「笠踊り」は花笠を持ち、円を描いて踊るのが特徴で、
「ちんかん」は雨乞いでも踊られ、家にある釜や鍋をたたきながら踊るのが特徴です。
子ども会が練習の主体になったのは、約5年前に保存会が解散後、
核家族化が進み祖父母から踊りを習えない子どもから「自分も踊りたい」と
声が上ったためで、昨年から講習を始めました。
昨年は北林富輝子さんや地区婦人会OBら5人が先生役だったが、
「集団登校以外にも人間関係を築けたら」と、
踊りを学んだ6年生も教える側に加わりました。
音頭会の歌い手でもある渡邊裕子会長(41)は
「子どもたちは懸命に練習に参加してくれていました。
子ども会で踊りを伝えていきたいです」と話しています。
宮崎日日新聞 8月14日より抜粋
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