都城市の都城物産振興協会(早川洋会長)は今夏、地元産の絹織物「大島紬」を
用いた高級夏シャツを売り出しました。「着心地の爽やかな一点物で、
特別感を味わえる」と早川会長(58)が胸を張る自信作で、
「みやこつむぎ」と名付けて市内外での定着を図ります。
大島紬は国の伝統的工芸品です。もともと奄美大島で生産されていたが、
戦時中に移住した人々によって鹿児島県本土、都城市でも織られるようになりました。
市内では組合に6社が加盟していたが、着物の需要減と後継者不足により
相次ぎ廃業していきました。
現在は東郷織物(天神町)だけが残っています。
早川会長は今回、「都城のいいものを伸ばしたい」との一心で同社に提案しました。
ハワイのアロハシャツ、沖縄のかりゆしにも負けない都城発の
夏シャツを生み出そうと、同社マネージャーの
谷口啓子さん(71)とアイデアを出し合いました。
コストを抑えるために端切れを活用することにし、複数の色を絶妙に合わせた
今風のデザインに仕上がりました。糸を強くよった夏大島を使用しており、
すけ感があり風通しがよく、速乾性に優れています。
谷口さんは「着物の品質のよさをシャツで体感し、日本文化や職人の
思いに触れてもえれば。お気に入りの1着として、
ちょっとしたハレの日に着てほしい」と話しました。
手作りのため販売は予約制で、当面はモニター価格として
1着1万6200円で販売します。
購入は同協会 TEL 0983(38)4561 です。
(宮崎日日新聞 8月20日 抜粋)
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