宮崎市内の男子高校生2人が、県内では珍しいカミキリムシと
カタツムリを相次いで発見する快挙を成し遂げ、好事家を
沸かせている。
宮崎南高1年の辛島なつ君(16)が採集したヨツスジカミキリは
県内初、宮崎第一高2年の中馬章吾君(16)の
ヘソカドケマイマイは県内で2例目。
2人は「昆虫が大好き。趣味でもずっと研究を続けたい」と
話している。
2人は同市学園木花台北在住。
住宅地でありながら自然豊かな環境に恵まれ、それぞれ幼い
ころから昆虫と遊ぶことに夢中に。
昆虫研究が盛んな九州大の学会やキャンプに参加するほどの
本格派だ。
辛島君は木花中2年の時に宮崎昆虫調査研究会(岩崎郁雄会長)
に入会。
今年8月に岩崎会長とチョウを探しに市内の海岸に行き、
ヤシの葉の上にいるヨツスジカミキリを捕まえた。
岩崎会長によると、カミキリムシ科で、台湾などに生息する
南方系。
沖縄、鹿児島県でも確認されておらず、体長は18㍉だった。
中馬君は、9月に自宅近くの山で葉の裏にくっついている
ところを発見。
同校で生物を担当する末長英規教諭に相談し、九州貝類談話会の
西邦雄副会長がヘソカドケマイマイと確認した。
環境省は準絶滅危惧種としており、北限は宮崎市。
殻の高さは10・8㍉、直径は20㍉で、殻の周りに生えている
毛が特徴だ。
辛島君は「県内初と聞いてうれしいし『何でこんなところに
いるんだろう?』と驚いた」、中馬君は「将来は九州大農学部
で昆虫の研究をしたい」と喜ぶ。
岩崎会長は「理科力が低迷する中、実際の自然の中で発見する
ことに意義がある。しかも高校生が見つけてくれて、
今後が楽しみ」と話している。(堀口佳菜子)
(宮崎日日新聞 10月19日 抜粋)
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