延岡市伊達町の土地家屋調査士、豊島景三さん(63)はナイロン製のロープを基にした
アイデア防災用品を開発しました。複数のペットボトルをロープに取り付けて
体に巻くことで、救命胴衣代わりにできます。
豊島さんは「防災タワー建設も数に限界がある。南海トラフ地震で最も
危険度が高い地域に用具を普及できれば」と話しています。
防災用品は長さ1・2メートルのナイロン製ロープに、ペットボトルの口部分を
入れる輪が8個作ってあります。輪を絞ることで
ペットボトルが固定されます。
収納用ポーチも付いており、携帯電話や本人情報のカードなども入れられます。
東日本大震災などをきっかけに開発に着手しました。
同市の浦城湾で自ら海に入り実験を行い、
2リットルのペットボトル5本、1・5リットル2本を
取り付け十分な浮力を確認した。
持ち運びが簡単なため、登下校や出勤途中に津波などが発生した場合に、
ペットボトルを取り付けてもらう使い方を想定しています。
費用は3千円ほどで、3年前に特許を取得しています。
高知県や静岡県の危険箇所を訪れ、行政関係者らに用具を紹介しました。
課題は、防災利用を目的としたペットボトルの
設置場所をどう増やすかという点です。
沖縄県那覇市では今年2月、市消防職員協議会が設置していたペットボトル製の
簡易救助用具を川に投げ入れ、男性を救助した例もありました。
豊島さんは「行政や防災士と連携することで課題は
解消できるのでは」と期待しています。
お問い合わせは豊島さん TEL 090(5946)7625 です。
(宮崎日日新聞 4月20日 抜粋)