都農町の都農神社(永友謙二宮司)で、神社伝統の都農神楽の習得に励んでいる
自閉症の生徒がいます。
児湯るぴなす支援学校中等部1年、山村崇純君(13)=都農町三日月原=です。
「障がいがあっても多くの可能性があることを示したい」との
思いを家族と共有しており、4、5日に行われる同神社の
冬例大祭と前夜祭で成果を披露します。
山村君は昨年秋に同神楽の舞い手を募集していることを知って応募。
約2時間の夜間練習を約1ヶ月休まず続けて同祭での公演を果たし、
今年同祭に向けた特訓を連夜行っています。
山村君が舞うのは鈴と扇子を使う2人舞の「小神楽(こがくら)」。複雑な手足の
動きと移動を覚えた上に、相手と息を合わせて対称的に舞わなくては
ならないが、山村君は同神楽保存会指導者らの丁寧な指導を
受けてどんどん上達。
指導する同神社の黒木修二穪宜(45)は「崇純君は熱心で指導内容をしっかり聞いて
自己修正できています。自信も出てきているようだ」と目を細めていました。
今年の祭りでは本殿での神事中に舞う大役を任された山村君は「神楽は覚えるのが
ちょつと難しいけれど楽しい」。母親の諭美さん(41)は「崇純を通じて
障がいについて広く知ってもらい、同じ障がいの人たちの勇気付けにも
つながればうれしい」と話していました。
宮崎日日新聞12月2日より抜粋